収益及び設備投資ともに前年度を上回る
成27年9月24日
財務省は、9月1日に「法人企業統計調査結果(平成26年度)」を報道発表し公表しました。
この調査結果から平成26年度の企業動向(金融業、保険業を除く)をみますと、売上高は、製造業、非製造業ともに増収となっています。経常利益も、製造業、非製造業ともに増益となっています。また、設備投資は、製造業、非製造業ともに増加となっています。
概要は以下のとおりです。
1. 収益の状況
(1) 売上高
売上高は1,447兆8,425億円で、前年度(1,409兆1,572億円)を38兆6,853億円上回り、対前年度増加率(以下「増加率」という)は2.7%(前年度2.5%)となっています。
業種別にみると、製造業では、金属製品などで減収となったものの、電気機械、食料品、生産用機械などで増収となったことから、製造業全体では2.8%(同2.0%)となっています。
一方、非製造業では、不動産業、情報通信業などで減収となったものの、卸売業、小売業、建設業、運輸業、郵便業などで増収となったことから、非製造業全体では2.7%(同2.7%)となっています。
資本金階層別の増加率をみると、10億円以上の階層は1.0%(同4.6%)、1億円~10億円の階層は9.8%(同△0.2%)、1,000万円~1億円の階層は1.4%(同1.3%)、1,000万円未満の階層は3.1%(同3.5%)となっています。
(2) 経常利益
経常利益は64兆5,861億円で、増加率は8.3%となっています。
業種別にみると、製造業では、石油・石炭、化学などで減益となったものの、情報通信機械、電気機械などで増益となったことから、製造業全体では9.3%となっています。
一方、非製造業では、卸売業、小売業などで減益となったものの、建設業、サービス業などで増益となったことから、非製造業全体では7.7%となっています。資本金階層別の増加率では、10億円以上の階層は7.5%、1億円~10億円の階層は13.6%、1,000万円~1億円の階層は3.8%、1,000万円未満の階層は34.3%となっています。
2. 投資の状況( 設備投資)
設備投資額は39兆8,228億円で、増加率は7.8%となっています。
業種別にみると、製造業では、食料品、化学などで減少したものの、電気機械、輸送用機械などで増加したことから、製造業全体では6.8%となっています。
一方、非製造業では、情報通信業、運輸業、郵便業などで減少したものの、電気業、不動産業などで増加したことから、非製造業全体では8.3%となっています。
資本金階層別の増加率では、10億円以上の階層は4.6%、1億円~10億円の階層は2.5%、1,000万円~1億円の階層は12.2%、1,000万円未満の階層は18.5%となっています。
(注)1 設備投資=調査対象年度中の有形固定資産(土地を除く)増減額+ソフトウェア増減額
+減価償却費+特別減価償却費
2( )は、ソフトウェア増減額を除いたものである。
なお、詳細については「財務省ホームページ(新着情報→財務総研)」をご参照ください。